ネコと一緒に休日を

- 一緒にご飯 -

「お願いします」

と、頭を下げた石川は岩瀬に向かってこう、聞いた。

「…岩瀬さん。あの、ネコを飼ったことは…?」

「えーっと…。犬なら…。」

聞かれた岩瀬は申し訳なさそうに小さな声で答えた。

その返答を聞いた石川は…

『ヤッパリ』という表情で、軽く岩瀬を睨む。

睨まれた岩瀬は頭を掻きつつ…

「あの!『責任もって』といった限りはキチンと飼います!!」

その慌てた感じに石川は苦笑で返し。

「…よかったら、知り合いに獣医がいるので紹介しましょうか?」

「本当ですか!? お願いします!!」

石川の提案に岩瀬は直ぐにお願いをした。


実際― ネコを飼うのは初めてなので、何がなにやらサッパリ…というのが現状だった。

だから、石川の提案は嬉しく。そして何より、石川とまだ会話が出来ることが嬉しかった。

「では、これから行きませんか?」

「はい。お願いします!!」

こうして、石川と岩瀬は―30分後に待ち合わせ―という事になった。



   ***  ***  ***  ***



―30分後― 

公園のベンチに腰掛けた岩瀬は箱の中に入っている子猫たちを見ながら…

目まぐるしく変化した半日、いや、数時間前の出来事を反芻していた。

『まさか、今朝まではネコを飼うとも思っていなかったし、石川さんとも出会うとは思っていなかった…。』

『石川悠さんか…。綺麗な人だったな…。』

ボンヤリと石川の事を思い出していた岩瀬は本人が目の前に現れて少々驚く―

岩瀬に驚かれた石川は…。

「岩瀬さん?どうかしましたか?」

と、こちらも驚いたような声で問いかける。

「いえ…。別に、なんでもないです。」

岩瀬は慌てて言葉を濁す…

その様子を石川は不思議そうに見るが

「…では、行きましょうか。」

「はい。」

「知り合いには連絡済です。病院は近くなんで歩いていきましょう。」

「はい。」

「…くすっ…」

石川は不意に笑う。その綺麗な笑顔に見惚れながら岩瀬はきいてみる

「…俺、なんか変ですか…?」

「…いえ…さっきから、岩瀬さん『はい』しか言ってないな…。と、思ったんで…」

クスクスと笑いながら石川は歩き出した。

と。岩瀬が石川に問いかけた

「あ!石川さん お腹空いてませんか?」

突然の質問に驚きつつも石川はきちんと答え

「えぇ…まぁ。でも子猫たちが…」

「あの…よかったら知り合いが近くでカフェをしているんです。で、そこだったらこいつ等も大丈夫だと…」

「……」

「あ!でも病院も早く行かないといけないんですよね?」

「いえ…連絡をすれば大丈夫ですが…」

「ホントですか?だったら先にご飯食べましょう!実は腹ペコで…」 

石川は嬉しそうな岩瀬の姿を見て不思議に思う…

何時もの自分だったら、絶対にココまでしないであろう事を自然とやってしまう…

『なんだか放っておけないんだよな…岩瀬さんって…』

石川はそんな事を思いながらニコニコとしている岩瀬の後を歩き始めた―


                                                続く。

   
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第三回です。
ギリ御題消化ですか!?(苦笑)
さてさて。岩瀬と悠さんの初デート(違っ)!
どうなることやら…
子猫たちの名前は次回です!


【創作者さんに50の未満の御題】
- 拾い愛10の御題より -

06.03.26

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